ルポ 貧困大国アメリカ 堤 未果 (著)
事実とその受け止め方
本書に書かれている内容は、一つの重要な事実であることに間違いはない。しかし、そこから何を読み取るべきかは、熟慮を要する。アメリカにおける教育や医療、防災の民営化が深刻な問題を引き起こしているのはよく分かったが、では果たして再度国有化すれば問題が解決するのかどうかは、正直よく分からない。あるべき社会像という点でも、ふつうの人がそこそこの幸せを享受できる社会が望ましいと感じる一方、経済のグローバル化が進む中で、先進国民であるというだけで手厚い保護が与えられる根拠は弱まりつつあるようにも思われる。
文章に力があり、引き込まれる。一気に読了した。
本書に書かれている内容は、一つの重要な事実であることに間違いはない。しかし、そこから何を読み取るべきかは、熟慮を要する。アメリカにおける教育や医療、防災の民営化が深刻な問題を引き起こしているのはよく分かったが、では果たして再度国有化すれば問題が解決するのかどうかは、正直よく分からない。あるべき社会像という点でも、ふつうの人がそこそこの幸せを享受できる社会が望ましいと感じる一方、経済のグローバル化が進む中で、先進国民であるというだけで手厚い保護が与えられる根拠は弱まりつつあるようにも思われる。
文章に力があり、引き込まれる。一気に読了した。
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