読書録

Friday, December 23, 2005

道徳形而上学原論 カント(著)

翻訳の比較。

カントの本としては最も読みやすい部類に属するのだろうが、政治哲学の本としてはやはり難解で、一読了解とはいかない。提示される結論(道徳法則)は明快なのだが、そこに至る論証過程はどうしてもよく分からないところが残る。それでも外せない古典であることは間違いない。

入手可能な邦訳としては、岩波文庫の篠田訳、中公クラシックの野田訳、以文社の宇都宮訳の3つがある。最も読みやすいのは宇都宮訳だが、ちょっと高い。篠田訳も決して悪くないので、財布と相談して決めればよいだろう。

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