読書録

Saturday, December 17, 2005

言語哲学入門 服部 裕幸 (著)

ファーストステップ。

良い入門書の条件を三つ挙げるとすれば、当該分野の概要を要領よく伝えていること、当該分野について読み手に興味や関心を抱かせること、当該分野についての予備知識を前提としないこと、の三点だろう。本書はこれらのいずれも充たしているので、良い入門書である。

他のレビューアーも指摘するように、本書では問題に対する筆者の立場は必ずしも述べられていないため、若干物足りない感じもするかもしれない。だが、その辺のさじ加減も、読み手を更なるステップに誘うための筆者の工夫だと考えれば、肯定的に捉えることができるだろう。

本書を読んで面白いと思ったら、飯田隆「言語哲学大全」にチャレンジしよう。

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